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6月29日(日)、今年度1回目の通訳養成講座(医療編)を開催しました。
テーマは 「精神疾患を抱える方のケアとその留意点」です。
昨年度は心の病気に関して医師にご講義頂きましたが、参加者から「身近な人や、通訳として活動する際にクライアントがメンタルを患ったとき、どのような点に留意して接するとよいか知りたい」という要望があり、それを受けて今年度は、看護師として長年携わってこられた伊藤左苗さん(二本松会かみのやま病院看護師長)を講師に迎えして、お話しいただきました。
講師を務めてくださった 伊藤左苗さん
参加者は、13名(対面8名、オンライン5名)。中国語、韓国語等5言語の話者が参加されました。
日頃聞けない貴重な話を聞けてよかった、幻聴を訴える方への対応が心に響いた等、多くの感想が寄せられました。
講義に真剣に耳を傾ける参加者の皆さん
統合失調症という病名はよく聞きますが、具体的にどんな症状なのか、どのように治療するのか、今回の勉強で少し理解できるようになりました。病院の中の様子も紹介していただき、普段入ることのできない精神病院のことも少しわかるようになりました。
精神科で勤務されている看護師の方から、現場のリアルなお話を伺うことができ、とても有意義な時間でした。
特に、手すりに穴が空いていないことや、トイレットペーパーの管理が厳重に行われている理由が、「自殺の手段とならないようにするため」だと伺い、強く印象に残りました。
統合失調症の方の幻覚や妄想への対応として、否定も肯定もせず、「妄想という症状」に対して「大変でしたね」「それはお辛かったですね」といった共感的な声かけを行うという姿勢に、深く学びがありました。
(IVY外国人支援部門 西上紀江子)