
IVYについて
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2024年3月からエルビルで実施している「イラク・エルビル県地震で倒壊した校舎の再建と教育の質向上プロジェクト」では、地震で倒壊したドゥスタパ小中学校の校舎を再建するとともに、エルビル県内の7つの小中高校の教職員に対し「日本式教育」の研修を実施し、学級活動や道徳などの実践を支援しています。
ドゥスタパ小中学校の新校舎は、昨年9月、新学期に合わせて竣工しました。(建設途中の様子は、前回の活動レポートでご覧いただけます。)新校舎は、小中学校の児童・生徒約300人のみならず、新たに高校の授業でも使用されるなど、多くのこどもたちに利用されています。
今回、正式な開校記念式典を実施することとなり、2月27日、クルド教育大臣、駐イラク日本大使にもご列席いただき盛大に執り行われました。
来賓一同
本事業では、対象校の教員向けに「日本式教育」の研修を実施し、その実践をサポートしています。
「日本式教育」とは、学級会・日直・清掃・給食当番等、児童・生徒の自主性を育てる特別活動や、参加型のアクティブラーニング手法による授業、保護者による授業参観等、日本の学校教育で実践されている教育活動のことを言います。
エジプトなどで実践されている「日本式教育」は、クルド自治区でも話題となっていますが、学校教育現場で実践されるのは本事業が初めて。各方面から高い注目と評価が集まっており、今回の式典では、その実践現場を一目見ようと、クルド外務大臣、エルビル県知事など政府高官も多数出席しました。
地元メディア「Kurdistan24」に掲載された 遠藤駐イラク大使の特集記事 でも、本事業に言及いただいています。ぜひご一読ください!
式典に先立つ2月23日と24日には、JICAとの共催で「日本式教育」に関するセミナーを実施。JICAが招聘した日本式教育の専門家、國學院大學の杉田洋教授による講義が行われ、本事業対象校の教員やクルド教育省関係者らが真剣に聞き入っていました。
セミナーの様子は、地元の教育系メディアParwardaTVで放映されました。映像はこちらからご覧ください!
セミナーには多くの教職員が参加
杉田教授には翌日事業対象校を訪問いただき、日本式教育を実践する教員らに実地指導をしていただきました。杉田教授からは、研修実施から半年しか経っていないにも関わらず、教員によっては高いレベルで日本式教育が実践されている、との評価をいただきました。
今回の杉田教授による講義と実践校訪問がきっかけとなり、クルド自治区政府による日本式教育導入への関心が非常に高まりました。本活動を実現してくださったJICAイラク事務所・エルビル事務所と國學院大學杉田教授に、心から感謝を申し上げます!
本事業では、主に「学級活動」と「道徳」を取りあげ、クラスで学級会を実施したり、当番表を作って、児童・生徒が主体的に学級運営に携わることができるよう工夫しています。
これまで、授業中にあてられた時にしか発言できなかった児童・生徒たちが、クラスの前に立って司会をしたり自分の意見を発表するだけでなく、級友と助け合ってクラスの目標を達成する中で、様々なスキルを身に着けています。
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ロールプレイを披露するこどもたち | これまで、コの字型の配列で授業を行うことはほとんどありませんでした |
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グループワークの成果物! |
ロールプレイの様子 |
IVYは、クルド自治区における「日本式教育」の実践を通じて、教職員の能力強化と質の高い教育の提供を後押ししていきます。
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