IVYについて
はじめての方はまずこちらをご覧ください。
2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻から2年が経過しました。
ウクライナの人々は今もウクライナ国内外で避難を強いられてます。ウクライナ国外に逃れる難民は647万人以上。また、ウクライナ国内では368万人以上が故郷を追われ、約1760万人が人道支援を必要としています*。
(*出典:Ukraine Situation Flash Update #64 16 February 2024, OCHA Ukraine Situation Report 12 Feb 2024)
IVYは2022年の4月から、提携団体STEP-INと共にウクライナ避難民の方々の支援活動を開始し、これまで隣国へ避難する人々のための緊急支援拠点(CIP)の設置、病院への医薬品・医療器材の提供や避難民への診察等の保健医療支援、心に不安を抱えた人々への心理的サポート、スロバキアへ避難した人々の定住支援を届けてまいりました。
現在は、紛争の影響を受けている地域で保健医療の提供と、医師に対する多発外傷ケアの研修、そして初期対応にあたるボランティアに対する応急処置の研修を実施しています。
戦争の影響を受ける全ての人々、特に高齢者、女性、子ども、障がいを持った人など弱い立場にある人々は、医療サービスにアクセスする際に大きな壁に直面しています。
IVYと提携団体STEP-INは、人口と国内避難民の多いドニプロウシク州で移動式医療チームを結成し、共同避難所で暮らす国内避難民と医療サービスを適切に受けることのができない地域住民に対し、訪問医療サービスとカウンセリングなどの精神保健相談を提供しています。
移動式医療チームは、フィールドコーディネーター、医師、看護師、検査技師、心理療法士、通訳者、受付担当者で結成され、質の高い医療を提供できるように必要な医療機器と消耗品を装備して、人道支援拠点を巡回して、一般診察や精神保健相談を行っています。
また、ドニプロ市では身体の不自由や、健康問題により医療サービスを受けるために直接出向くことができず医療にたどり着けない人々の在宅医療の必要性が高まったため、これまでの支援に加えて家を訪問させていただき診療、精神保健相談を提供しています。
「私達を受け入れてくれた医師達に心から感謝しています。無料での診察やお薬の提供は特に弱い立場にある人々にとって、とても重要な活動です。本当にどうもありがとうございます。」
医師への多発外傷ケア研修のほか、初期対応ボランティア研修も実施しています。
負傷者に対して初期対応を行うのは、救急隊員やボランティアグループに所属する市民ボランティアです。
戦争において死亡するケースの約90%は医療機関に到着する前に亡くなります。また、死亡者のほとんど(90%)は出血多量が原因です。
そのため、負傷した時点で適切な処置が行われていれば4分の1は生き残る可能性があることから、初期対応者の対応能力を上げることが大変重要です。
IVYは、戦争の被害を受けた人々が誰ひとり取り残されることなく、必要な医療にアクセスでき、そして適切な治療が受けられるよう今後も支援を続けていきたいと思っております。