IVYについて
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2024年8月20日以降の豪雨とインド上流からの放水により、バングラデシュ東部で大規模な洪水が発生し、580万人もの人々が被災しました(注1)。家屋の水没、家財道具の流出、井戸水の汚染、電気の遮断など、生活基盤が壊滅的な被害を受けたほか、家畜が流されたり農地が大きな損害を受けるなど、生計手段も奪われてしまっている状況にあります(注2)。
(注1)出典:UNCT, Eastern Flash Floods 2024 Situation Report No. 02 (As of 30 August 2024)
(注2)出典:JPF「バングラデシュ東部水害被災者支援プログラム概要」 GNJP現地調査結果より
バングラデシュ国内各地で元々活動しているIVYをはじめとする日本のNGOによる要請を受け、ジャパン・プラットフォーム(JPF)が、2024年9月2日、プログラムを立ち上げて緊急支援を実施することを決定しました。
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ジャパン・プラットフォーム(JPF)バングラデシュ東部水害被災者支援 |
ノアカリ県の避難所のようす(8月末撮影・現地提携団体提供)
IVYは、国連組織や国際協力NGOの活動状況も見据え、「最も取り残されがちな場所や人」に支援を届けるべく、今回の洪水で最も被害を受けた地域の中でも支援団体が比較的少ないとされる、バングラデシュ南東部ノアカリ県で現地調査を実施。被災した自治体からのヒアリング、被災者のニーズ把握を行ない、今すぐ、そして今後数か月以内に必要となる支援内容を検討しました。
ノアカリ県ノアカリ・シャダル郡役場でヒアリング(8月末撮影・現地提携団体提供)
事業は、ノアカリ県内で、他の地域より貧困率が高いシェンバグ郡(人口310,871人)と、スラム街を抱えるノアカリ・シャダル郡(人口642,471人)で、以下2つの活動を実施予定です。
住宅の浸水や倒壊により住む場所をなくし、野ざらしの状態で生活している脆弱な約1,700世帯(およそ8,500人)に簡易シェルターを配布して生命の危険から守ります。
シェルターの組み立ては、地域住民から有償ボランティアを募り、組み立てを手伝ってもらう予定です。【Cash for Work】
洪水で倒壊・一部破損した手押しポンプ井戸約50基を、部品交換や調整により修理します。汚染された井戸水やため池を浄化するため浄水タブレット・土壌洗浄剤等も配布し、修理した井戸が実際に使える状態に回復させます。必要な方に経口補水剤(粉末)を配布して、水系感染症の健康被害から守ります。
学校も大規模に浸水してしまった(8月末撮影・現地提携団体提供)
今回の支援で、1700世帯・約8,500人の方が簡易シェルターの使用により安心して暮らせるようになるとともに、水系感染症などの脅威が減ってより健康な状態で居られるようになることを目指し、IVYは全力で取り組んでいきます。