【ミャンマー避難民支援】家庭菜園と水・衛生環境改善事業を開始


キャンプでの裨益者へのインタビュー

(真ん中の黒い服の女性がスタッフ、それ以外は難民のお母さんたちです。)

 

● ミャンマー避難民支援

 

収入が少ない世帯は慢性的な食料不足が続く


 

2017年に多くのロヒンギャの人たちがミャンマーから隣国バングラデシュへ避難をしてから4年が経ちました。ロヒンギャ難民の避難生活は、依然として困難が多く、支援が必要な状況です。難民キャンプでは、生計を立てるための収入活動がバングラデシュ政府により制限されており、キャンプ内で支援活動を行う国連やNGOのスタッフとして雇用されたり、出店での小売商売をしたり、引き売りをしたりする以外に、収入の手段が限られています。国連の継続的な食糧支援により最低限の食料は確保されていますが、栄養面でも食の多様性の面でも選択肢がなく、特に収入が少ない世帯は慢性的な食料不足が続いています。
狭いシェルター周辺の土地を利用し、家庭菜園で野菜を収穫することを目指し


 

少しでも脆弱世帯の食料確保の助けになり、今後も自分たちでシェルター周辺を活用した家庭菜園ができるようにと、IVYでは、2021年10月より、バングラデシュ・コックスバザール県にあるロヒンギャ難民キャンプで家庭菜園の実践のための農業適正技術の支援を開始しました。コックスバザールではスコールがやむ冬季が農繁期。難民キャンプのシェルター周辺(屋根や軒下など)の狭いスペースをフル活用し、自家用の農作物を栽培・収穫できるような適正技術の研修実施と、ロヒンギャの人たちの食生活や土地に適した野菜やハーブの種・苗を配布し、キャンプでの家庭菜園の普及促進をしていきます。

 

家庭菜園を実践している家庭(ユウガオを植えています。)

 

● ホストコミュニティ支援

 

1年を通して安全で十分な水利用ができるように


 

また、難民を受け入れるホストコミュニティにおいては、水・衛生環境改善事業を開始しました。難民を受け入れている地域もまた、この4年で治安・経済面でも大きな変化を受けています。もともと、浅井戸や手掘り井戸を飲料水として利用していたところ、難民の受け入れにより浅い帯水層への大腸菌汚染による下痢の発生や過剰揚水のために冬季には水が涸れてしまったりしています。そのため、年間を通して量・質ともに十分な水を確保することが引き続き課題となっています。本事業では、水源から特に遠い集落での深井戸の掘削と住民への維持管理研修を行い、住民が1年を通して安全で十分な水利用ができるようにしていきます。


水源から遠い集落でのききとり調査

※この事業はジャパン・プラットフォームの助成と、皆さまからのご寄付で実施しています。(外務省NGO相談員ODA広報)

(バングラデシュ事務所 林知美)