ロヒンギャ危機から4年、帰還への道筋いまだ見えず

2017年8月25日、ミャンマーでは多くのロヒンギャの人々が軍の弾圧により土地を追われ、隣国のバングラデシュへ避難しました。世界最大規模の人道危機が発生してから、今年で4年が経ちますが、バングラデシュの難民キャンプには、いまだ86万人以上のロヒンギャの人々が、食料、安全な水や衛生設備へのアクセス、就業の機会は限られ、極めて劣悪な衛生環境の中で生活しています。
 

 
故郷帰還の目途が立たないなか、追い打ちをかけるように新型コロナウイルス感染症の蔓延やミャンマーでの政情不安が深刻化しました。さらにCOVID-19感染拡大に伴う活動制限で生計向上や栄養改善に係るプログラムが減少し、脆弱層の食生活に打撃を与えています。
 

 
長期化している避難生活において、ロヒンギャ難民自身の能力を強化し、避難先および将来の帰還先で持続的かつ自立した生活の実現に貢献し得る支援が求められています。IVYでは2018年から水衛生に関わる支援として深井戸掘削、衛生トイレや水浴び室、手洗い場の建設、衛生啓発研修と併せて、ロヒンギャ難民の大工や左官の能力強化研修に取り組んできました。
 

 
3月に発生した大規模火災の衛生施設およびシェルター支援に続けて、今年からは、キャンプで野菜栽培が実践できるよう、適正な農業技術指導を行うことで、収穫を可能にし、ロヒンギャ難民の食料確保のための能力を強化する事業を始めます。皆さまの引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
 
(バングラデシュ事務所 林知美)