補修した小学校には成人クラスもありました。

シュバット6

 

イラク共和国のエルビル県で、3月から開始している「イラク共和国エルビル県学校補修事業第3期」の報告です。(~6月10日~子どもたちの声、の続き)

 

この日は学期末の成績発表のため、子どもたちは成績表を受け取り、表彰される子どももいれば、新学期から同じ学年でやり直しとなり再起を期す子どもたちもいました。

 

さて、大人たちの声も聞いてみましょう。

 

たまたまインタビューをした保護者の方はシリア人のお母さんでした。

 

この学校には地元のクルドの子どもたちだけではなく、シリア人(シリア難民)の家庭の子どもたちも通っています。シリア北東部のカミシリ出身だと語るお母さんはひとり娘が小学一年生。良い成績を収めているのが自慢だと嬉しそうに話して下さいました。

 

「学校が補修されて、より良い環境で勉強が続けられるのを子どもも喜んでいるの。そんな姿を見られるのが私も嬉しい」

 

また、この学校には保護者ではない大人の女性の姿がチラホラ。良く話を聞いてみると、この小学校で学んでいる生徒なのだそうです。

 

公立小学校には、子どもの頃に成績不良やその他の理由で途中退学(ドロップアウト)するなどし、その後も早い時期に結婚するなどして、継続して学校に通う機会がなく、教育を受けられないまま大人になった女性を対象にしたクラスがあります。

 

この学校には22人が通っていて、この日は成績表を受け取りに30歳~50歳台の女性10人が来られていました。
「識字教育」コースもありましたが、詳しく聞いてみると、夕方16時から2時間×週5日間の本格的なコースで、クルド語、算数、理科の3科目を習っているとのこと。1年生の過程で良い成績を収めたら、次の年度には3年生に編入する飛び級もあるといいます。生徒の皆さんも成績表を受け取り、自信を持った笑顔が印象的でした。

 

中にはこのまま中学・高校と進学してさらに高い教育を受けて心理療法士の先生になりたいという夢を語る方もいて、日本からの支援を通して私たちがこういう教育の場となる学校への支援に関わることができたことを嬉しく思いました。

 

本事業は外務省の日本NGO連携無償資金協力により実施しています。

 

原文次郎(イラク現地事業統括)