シリア難民支援、348世帯にストーブと灯油の配布が終了しました

ストーブ配布

 

 IVYが行っているイラク北部にあるクルド人自治区の首府アルビル市の、難民キャンプの外に暮らすシリア難民の方々への越冬支援。2名の日本人駐在が11月に現地に向け出発したまでは前回のブログでご報告しましたが、今回は実際の支援の状況をご報告させていただきます。

  IVYは、まずアルビル市内のシリア難民の方々が多く暮らす地区を一通り回り、自立の意志がありつつも屋外であったり天井のない家や空きビルの一角等で厳しい暮らしをされている世帯が多い3地区(ハサルカ、バダワ、コラーニマフムール)を支援対象地区に選定しました。

 そして、さらに地区内の全世帯に家族構成、収入、他団体からの支援状況、越冬準備状況等の世帯調査を行った結果、ストーブをまだ持っておらず、「貧困状態」と判定された348世帯を支援対象にさせていただくことになりました。当初、都市難民の1%、266世帯を想定していたのですが、予想以上に持っていない世帯が多かったので、82世帯増えることに。予算的には厳しくなっても、一つでも多くのご家庭のお役に立てるのはうれしいことです。

 しかし、調達も無事終わって、さあ配ろう!とした途端、市役所からストップが。。。キャンプ外の難民支援を禁止するというものでした。テロリストが難民に紛れこんでいるかもしれないと警戒しており、9月末に起きたテロ事件が影響していることは否めないと思います。

 しかし、交渉の甲斐あって、地元のバルザーニ財団というところと協力すればOKということで許可をいただくことができました。

 そんなハプニングもあり、1回目の配布を開始できたのは11月30日。配布方法は、地区の中で配るとどうしても難民以外の住民の方の目にもふれてしまい、無用の摩擦も生みかねないため、ストーブを購入した業者さんの倉庫までどのご家庭にも取りに来ていただくことにしました。
 この第1回目の配布対象はハサルカ地区の150世帯。各世帯にダルマ型の石油ストーブ1台と20ℓの灯油入りポリタンク1個を配布させていただきました。

 続いて、12月4日に第2回の配布としてコラーニマフムール地区の48世帯に配布を実施。10日に第3回の配布をバダワの100世帯に、16日にバダワの50世帯に実施し、併せて全348世帯へのストーブ及び灯油入りポリタンクの配布を完了することができました。

12月下旬に最初に配布したハサルカ地区20世帯にモニタリングをしてみたところ、全世帯でストーブが活躍していました。

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実際に使用されているストーブの様子_R


一方で、難民が購入する灯油は、住民が政府から配給される安価な物と違い、かなり高額で1リットル100円以上と日本と同じくらいします。そのため、どのご家庭でも朝晩の寒さが厳しいときだけで日中はつけないようにしたり、部屋の中でも厚着をしてできるだけ、灯油の消費を節約されておられました。それでも配布した20ℓでは1~2週間ほどしかもたないため、1月にさらに20ℓを配布する予定です。