カンボジア
カンボジア事業は2022年2月をもって終了しました。
10年以上に渡るご支援、ご協力、ご声援を誠にありがとうございました。
カシューナッツの収穫
「個人の自立」と「コミュニティの自立」をテーマに
IVYは、1970年からの27年におよぶ内戦が終わり、復興への歩みを開始したカンボジアで、貧困削減のために 1993年からさまざまなプロジェクトを行っています。
初期は孤児やストリートチルドレンの支援や母子家族の再定住地での支援。
ホームレス多発の最貧困地帯と言われたスバイリエン州では、 18年にわたり農村の貧困削減のために活動してきましたが、2016年3月から新たにプレアビヒア州でも活動をはじめています。
カンボジア事業のビジョン、ミッション、ゴール
IVYのカンボジア支援は、ここに掲げるビジョン(目標)、ミッション(使命)に基づき、
ゴール(具体的な到達点)をめざして活動します。
Our Vision |
IVYは、カンボジアのすべての人々が貧困から脱出し、 一人ひとりが人間らしく生きられる社会の実現をめざします。 |
Our Mission |
IVYは、人々がコミュニティ開発と持続可能な農業を実践することで、 自らの生活レベルを向上させることができるように、 その能力を強化すること使命とします。 |
Our Goal |
IVYのゴールは、村の自立です。 村の自立とは、 「村の民主的なリーダーや組織を通じ、 「村人が、日々の食糧の確保ができる」 「村が、貧困層の収入向上を支援するための資金と人材を有する」 「村人が、無理を強いられることなく意思決定ができる」 ことを意味します。 |
現在実施中のプロジェクト
カシューナッツの選別作業
農協を通した有機カシューナッツの契約栽培による小農家支援
(日本NGO連携無償資金協力事業)
小農家の生計向上のために、13の農協を対象に、有機カシューナッツ栽培を奨励し、
有機認定の付加価値をつけ、農協を通した契約栽培を支援します。
事業期間:2018年10月~2022年2月
事業地:カンボジア プレアビヒア州 5郡13地区の農協
⬛️ 1年次:2018年10月4日―2019年10月3日
1年次、2郡5地区の5農協に所属する259人の生産農家の560ヘクタールのカシューナッツ畑と、そこから集荷された乾燥殻付きカシューナッツに欧州と米国の有機認定がおりました。
⬛️ 2年次:2019年11月29日~2020年11月28日
2年次は、2、3月にかけて4つの農協 (1年次対象) から合計80トンの未加工カシューナッツが契約バイヤーに出荷、4月にはこの4つの農協に属する306名の生産者のカシューナッツの有機認証も更新されました。
また、新規の6つの農協において有機カシューナッツ栽培が奨励され、11月の認証監査では1年次対象農協と合わせて10農協385名の生産者のカシューナッツ耕地に欧州と米国の有機認証がおりた。さらに1、2年次対象の10農協がJAS有機認証も取得したことにより、日本への輸出の可能性も広げることができました。
共同出荷:N連事業で建設した倉庫から、トラックに載せられていくカシューナッツ
⬛️ 3年次:2021年2月12日〜2021年2月11日
3年次は、2021年シーズンの協同出荷を支援し、先行農協にさらに新規3農協を追加し有機認証と売買契約の締結に向けた準備を目指します。
<活動内容>
1.カシューナッツ有機栽培の技術指導を行う
2.生産工程管理を構築し、有機認定を取得する
3.契約栽培の契約締結、及び共同出荷を支援する
4.農協の共同事業のマネージメントを強化する
活動資金:外務省-日本NGO連携無償資金協力助成金、市民の皆様からのご寄付
これまでのプロジェクト
(ECOCERT-国際有機認定の監査を受けるコメ農家)
2州(プレアビヒア州、スバイリエン州)における
農業協同組合の有機農産物販売強化を通じた貧困削減事業
活動資金:外務省-日本NGO連携無償資金協力助成金、市民の皆様からのご寄付
期間:2016年3月10日―2017年3月9日(フェーズ1) 外務省HPでも紹介1
2017年3月10日―2018年3月9日(フェーズ2) 外務省HPでも紹介2
活動地はプノンペンから車で片道6時間、カンボジアでも最も貧しい州の一つ、プレアビヒア州です。プレアビヒア州は、カンボジア北西部の州で、タイ、ラオスと国境を接しており、世界遺産のプレアビヒア遺跡が有名ですが、タイとの国境紛争で開発から取り残されてきました。
自然に恵まれ、「世界のベスト米」に選ばれるほどおいしい米が作られながら、良い市場との出会いに恵まれたかったため、安い値段で取り引きされ、農民の多くはタイのさとうきび工場等に出稼ぎに出ていました。
そこで、IVYは、有機認証取得等の経験を活かし、プレアビヒア州の7つの農協に対して
(1)有機認証の取得ができる人材(内部検査官)の育成
(2)有機認証米の輸出による、小規模農家の生計向上
(3)米の輸出業者との調整 等の支援を行いました。
2年間の支援で、2017年度は、プレアビヒア州全体で有機認証米の農協連合参加組合数は8農協から26農協に増え、1万800トンの有機米をEUへ輸出し、約310万ドル(約3億5千万円)の収入を農家にもたらすことができました。また、有機米による付加価値をつけたことで従来より高い値段で取引されています。(17年度は15%)
これまでのプロジェクト(その他)
● 農産物組合の持続的な経営体制の確立を通じた、農村における貧困削減事業
(2013年2月~2016年3月/スバイリエン州)
● 女性貯蓄グループのマイクロクレジットを利用した家畜飼育支援
(2013年4月〜2014年3月/スバイリエン州)
● 野菜の供給・流通システムの構築プロジェクト
(2010年1月〜2012年3月/スバイリエン州)
● 女性による野菜の共同生産・出荷を通じた農村振興
(2007年1月〜2009年12月/スバイリエン州)
● 持続可能な農業を通じた女性による農村開発
(2003年7月〜2006年6月/スバイリエン州)
● 農村女性組合設立支援
(1999年4月〜2003年6月/スバイリエン州)
● 草の根獣医と家畜普及員の養成
(2002年7月〜2003年6月/スバイリエン州)
● プノンペン市立元ホームレス母子家族への再定住地での自立支援
(1995月3年〜2002月12年/カンダール州)
● プノンペン市立第四社会福祉センター運営協力
(1993年7月〜1996年6月/プノンペン市)
※ 過去のプロジェクトの報告書はこちらからダウンロードできます。
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